女性だからこそわかる辛さ

女性看護師にとって魅力的な診療科の一つに産婦人科があります。女性ならではの悩みをもって訪れる患者や妊娠しておめでたい患者が訪れる診療科であることから、男性よりもより活躍できるだろうと期待できるからです。患者からしても男性よりは女性に対して打ち明けやすい悩みも多いのが当然であり、女性であるということがそれだけで生かせる診療科と言えるでしょう。
しかし実際には男性も混ざって仕事に従事している現場がほとんどであり、性別の違いが生きる可能性がある場合には適材適所で仕事を担っていくようになっています。産婦人科で活躍したいと考えて看護師になった女性は患者との距離をより近づけていくことが可能であり、本人が思っている以上に活躍できることも多いのは事実です。しかし、女性であるがゆえに苦労してしまうこともよくあります。妊娠しても流産となってしまったり、死産となってしまったりすることもあるでしょう。そういった際に母親としての立場からの気持ちが痛切にわかってしまうため、患者の前で泣いてしまいそうになるほど感情移入してしまう人も多いのです。看護師はいかなるときも、患者や妊婦さんをどっしり支えなければなりません。看護師の感情がぐらついていては、誰も前を向けないのです。不妊で妊娠できない辛さや更年期障害の苦しさも身をもってわかることが多く、男性に比べると感情的な影響を受けてしまいやすいという大変さがあります。産婦人科に勤めると活躍できてやりがいがあるというメリットがあるものの、心の強さが必要になるのです。